例えばラインCCD 用照明として一次元状に複数のLED 光源を配置する場合、円形に拡散させることは効率が悪いことは当然である。光を楕円形に拡散させることにより効率的な照明となる。
資料8はその例として赤色レーザーマーカを光源とし、横軸に60 度、縦軸に1 度だけ拡散する超楕円拡散板を用いライン光源を実現したものである。
<資料8>
このライン光源はラインCCD 用光源として液晶ガラスの基板検査で多く採用されているが、その他にも、ベルトコンベヤー上の部品、フィルム、紙、ファブリック検査など数多くの画像処理用光源に採用されている。またコピー機やFAX などの原稿読取スキャナー光源用として多くの企業が採用している。
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照明ムラで困ったら≪レンズ拡散板≫シリーズ3.透過照明装置へのレンズ拡散板の応用
透過照明光源の面均一性はLED自体の発散パフォーマンスが継承される訳であるが
LEDとレンズ拡散板面を若干離すことにより一様な分布を得ることができる。
下の写真では右下のようにLEDを2列ライン状に並べてある。左上はその上にレンズ拡散板を配置したものであるがLEDのドットが消え、面光源となっていることがお解りいただけるであろう。
この方式はマシンビジョン用透過照明光源としての採用例も多い。
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照明ムラで困ったら≪レンズ拡散板≫シリーズ2.レンズ拡散板の機能と特徴
上の写真は照明ムラのある光源である。上中の写真は照明ムラのある光源の前面に5度拡散するレンズ拡散板を配置した写真である。
照明ムラのある光源で見られた中心部の中抜け状態が改善され全体が一様になっている。
分布はガウシアン状になり中心部の照度は高く、周辺部ほど低くなっている。
写真を見る限り明るさはほぼ一様である。
この照度分布に付いては後半に記載する「照明シミュレーションソフトによる検証」の項目で詳しく述べる。
更に10度、20度、30度(右上写真)と拡散度の高いレンズ拡散板を配置すると照明範囲は比例して大きく照明できる。
この様に照明光をある一定距離に於ける必要とする範囲、照度及び必要とする面内均一性を予め定め、もっとも適したレンズ拡散角の角度を選択する事により、広げすぎず、照度を保ったまま必要な部分だけを照明することが出来る。
もちろん広げた分だけ単位面積当たりの照度は低くなるが必要範囲外には拡散させないことを考えると非常に効率的であると言える。
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照明ムラで困ったら≪レンズ拡散板≫シリーズ 1.レンズ機能拡散板による照明ムラの解消
レンズ拡散板:LSD(Light Shaping diffusers)(右図)は薄いフィルムの表面にホログラムの微細な凹凸を転写し、その屈折作用により入射光を一定の角度に拡散させるものである。
つまりホログラムの干渉縞をマイクロレンズアレイとして活用したものである
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照明ムラで困ったら≪レンズ拡散板≫シリーズ連載開始
始めに、LED照明装置は現在、室内照明、店舗照明、舞台照明などの一般照明を始め、検査用照明、FA一次元/2次元センサ用照明、コピー/ファックス読取用照明、バーコードリーダ照明、顕微鏡照明などあらゆる光機能機器に光源として組み込まれている。
このLED照明装置には従来の光源と比べ小型、軽量、低電圧/電流、長寿命など多くの利点がある。しかし同時に照明器具としてみるとワイヤーボンディングの影、パーケージ内チップの位置ズレ、レンズによる色収差など照明器具としては多くの欠点も抱えている。
これらの欠点を解決するに有効なレンズ機能拡散板による照明ムラ解消法について12回シリーズで掲載する。
31.部分的コヒーレント結像の考え方 1
光学設計ノーツ31.部分的コヒーレント結像の考え方 1
結像がコヒーレント、インコヒーレント、或いは部分的にコヒーレントか、如何なる状態において為されているかを考えることは、例えば面積的に広がりを持つ結像を扱う場合には非常に重要となる。近隣の点像同士の干渉を考慮せねばならないからだ。
これまで考えてきた様に基本的な波動光学理論では、完全な単色光、あるいは完全な点光源を想定したり、(これは完全なコヒーレントな設定であるが)、これ等の光波が完全に位相関係を保ち像面に達するか、あるいはまったく位相的に無秩序に達するかどちらかの完全にコヒーレントな、あるいはインコヒーレントな両極端の状態を、瞬間的強度などという実際には測定のしようの無い量を用いて表現する。言わば端正な世界である。
しかし、本来はこうした完全な状態の光の場は存在せず、その中間の状態をとる。
この様なより一般的な状態を部分的コヒーレントな状態と呼ぶ。
部分的コヒーレントな状態は、斯様に必ずある程度の大きさをもった光源、ある程度広がりをもった波長域における光波を対象にし、実際に測定にかかる物理量を基にして考察されることとなる。以下は重に参考文献1)に沿って解説させていただく。
1.コヒーレンシーの表現について
図1にあるように大きさを持つ非単色光源により照明される遮光面上のピンホールQ1、Q2、そして観測点Qを考える。
光学設計ノーツ31.部分的コヒーレント結像の考え方 1 全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太
2010/11/14(水)~ 光源&レーザー展 2010
≪展示予定≫
・レンズ拡散板:LSD【LSD詳細ページへ】
・照明シミュレーションソフト:照明Simulator
10月5日から新機能が追加・強化されました。【照明Simulator詳細ページへ】
≪セミナー予定≫
・LEDの照明ムラを解消する≪レンズ拡散板:LSD≫
【日時】2010年11月10日(水)~11月12日(金) 10:00~17:00(最終日は16:00まで)
【場所】東京都立産業貿易センター 浜松町館5FブースC-7
30.幾何光学的OTFについて
光学設計ノーツ30.幾何光学的OTFについて
本連載において何回かOTF,MTFについて触れさせて頂いてきたが、ここでは幾何光学的近似の下でのOTFについての基本的な内容について触れさせていただこう。
その適用に際しては様々な限界は勿論あるものの、幾何光学的近似による計算の簡便性だけでなく、瞳収差の影響を受けない、直ちに光軸に直交する平面上で総ての像高での計算を出来るなど、計算経済性の面においては非常に優れた面を持っている。
現在でも光学設計において最も重要な総合的評価手法の一つである。
1.スポットダイヤグラム、幾何光学的強度の法則によるOTFの計算
幾何光学的にしろ、波動光学的にしろ何れかの手段で像面上の点像強度分布I(x,y)が得られれば(5)式によりOTFを計算することができる。
ここでは、本書においてここまでにたびたび取り扱ってきたスポットダイヤグラムを用いて、最も多く光学設計において用いられているであろう、所謂幾何光学的OTF、OTFG(s,t)を算出する方法について考えよう。
ここで光学系の瞳の面積をAとして、瞳上の単位面積を通過するエネルギーを均一に1とすれば、光学系を透過する全光量はAであり、スポットダイヤグラムより得られる強度分布(像面単位面積あたりに到達するエネルギー)をIp(x,y)なる関数で表すとすれば、本連載24回(9)式より
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株式会社タイコ 牛山善太
『有機EL照明の築く将来』
光交流会 第260回オプトフォーラム
光交流会 代表幹事 関 英夫
講 師:有機ELパネルテック京都 代表 武内 勉 氏
第260回オプトフォーラムは有機ELパネルテック京都 代表 武内様に次世代照明の一つとして有望視されている有機EL照明についてご講演いただきました。
武内様は山形大学の城戸教授が所長である(財)山形県産業技術振興機構 有機エレクトロニクス研究所で主任研究員として六年間勤務され、有機EL照明の実用化に深く関与されてきました。
講演は有機ELの歴史から基本構造、抱える問題点と特徴、各社の取組状況など幅広く紹介戴き、有機EL全般に付いて理解を深める事が出来ました。
高効率照明としては兄弟関係になる無機のLEDが一歩リードしておりますが、面発光、紫外線を含まず太陽光に近い発光、退色しない、水銀を含まず環境に良い、薄いなど多くの特徴を持っており、注目度の高い照明であることは変わり有りません。
2012年から急速に市場が拡大する事を睨んで、多くの企業が実用化に取り組んでいます。
担当幹事:蜂須賀
2010/9/29(水)~ LEDジャパン2010/Strategies in Light出展
≪展示予定≫
・レンズ拡散板:LSD【LSD詳細ページへ】
・照明シミュレーションソフト:照明Simulator 【照明Simulator詳細ページへ】
≪セミナー予定≫
・LEDの照明ムラを解消する≪レンズ拡散板:LSD≫セミナー詳細ページへ
■『LEDジャパン/Strategies in Light』は、LEDの製造にかかわる材料、設計、測定、製造技術とLEDの応用が一堂に会するイベントです。
【日時】2010年9月29日(水)-10月1日(金)10:00-17:00
【場所】パシフィコ横浜展示ホールBブースM-10