『顔認証技術』

OPEA20100929_1
光交流会 第259回オプトフォーラム
光交流会 代表幹事 関 英夫
講 師:大関和夫先生(芝浦工業大学工学部情報工学科教授)右下写真
電子技術的な話だけでなく、顔認証の前提として顔の動き、特徴など、含蓄のある話も多く、非常に楽しいご講演でした。デジタル技術とコンピュータ処理速度容量は大きく関係していて、コンピュータ技術の向上が顔認証技術にも深く関わっていることが分かりました。とにかくお話の内容が多岐に渡り、大変興味深いご講演でした。大関先生の幅広い知識の一端が垣間見れ、ご講演内容から大関先生の研究の奥行きの深さを感じました。
大関先生、ありがとうございました。
担当幹事:佐藤 郁夫

29.軸外結像におけるフラウンホーファー回折像について 

光学設計ノーツ29.軸外結像におけるフラウンホーファー回折像について 
本連載、前回においては無収差結像光学系による結像がフラウンホーファー回折像と成ることについて触れたが、今回は一般的な画像評価のために繋がる、軸外結像におけるフラウンホーファー回折像について考える。
全画面、無収差結像の光学系においても、一般的な構造の光学系では、軸上に較べ、軸外における解像力は低下することが分かる。
1.結像光学系の瞳関数
これまで用いられてきたg(x0,y0)は、スリットの形状を含め、スリット上の振幅、位相変化などの複素振幅を表す。
これを瞳関数(pupil function)と呼んだ。
この瞳関数g()にスリットの情報のみならずレンズ系透過の際のさらなる情報を含めることができる。
それらは例えば、レンズの瞳形状であり、瞳上フィルターの透過率の情報である。
そしてこれが非常に重要であるが、こうした瞳形状、瞳上フィルター、あるいはレンズの位相変換機能(平面波を球面波に変換する様な)以外の場合の、レンズ透過の再に生じる位相ずれを瞳上の関数として考慮することができる。
これはまさしく収差そのものである。
収差によって生じる位相ずれを、無収差の場合の参照球面との光路差として示したのが、波面収差であるから、瞳関数に波面収差を直接用いることにより、収差を持つ光学系の結像をフラウンホーファー回折像として評価可能となる。
瞳関数の一般形は以下の様に表現出来る。
光学設計ノーツ29.軸外結像におけるフラウンホーファー回折像について  全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

『3Dディスプレイ』

OPEA20100825_1
光交流会 第258回オプトフォーラム
光交流会 代表幹事 関 英夫
講 師:パイフォトニクス株式会社 代表取締役 池田貴裕氏
第258回オプトフォーラムはパイフォトニクス株式会社 代表取締役 池田様に今年話題の技術3Dディスプレイについてご講演いただきました。
池田氏は光交流会創立20周年記念行事第5弾の光産業創成大学院大学「ベンチャー起業事例紹介」で初顔合わせして以来、20周年記念フォーラムでも「起業実践による光産業創成」というテーマでご講演戴いており、光交流会会員の皆様にとって3度目の聴講の機会となりました。
今回は浜松ホトニクス株式会社中央研究所在籍中に研究されてきたフォログラムゴーグルで蓄積された3Dディスプレイ技術に付いて最新技術情報も踏まえ熱弁を揮っていただきました。
また、現在手がけているフォロライトを用いた中空光線像生成技術についても紹介戴き、聴講者の方々から多くの質問を戴きました。
今年は3Dディスプレイ元年として、大きく成長が期待される商品であり、中小企業にも裾野が広がってビジネスチャンスが生まれる事を期待しております。
OPEA20100825_2
フォーラム終了後は、中華料理「好味来」にて納涼会が開かれ、記録的な猛暑を尻目に美味しいビールと中華料理で身も心も癒されました。
担当幹事:蜂須賀

「実践LEDスクール」にて「光の原理とLED照明」を講習。 9月15日(水)

(株)オプティカルソリューションズ 代表取締役社長 関 英夫が 9月15日より開催される≪実践LEDスクール≫の講師に選ばれました。
実施は開校日当日の9月15日(水)第二講義です。
タイトルは「光の原理とLED照明」とし光の性質、光学設計上の光源の考え方、レンズによる集光、照明系のタイプ、拡散板による照明ムラの解消などです。
参加希望者は直接 一般社団法人 LED光源普及開発機構にお申し込みください。

28.結像光学系によるフラウンホーファー回折像 

光学設計ノーツ28.結像光学系によるフラウンホーファー回折像 
波長0.0005mmを想定して、レイリーの距離を用いれば、その値は、小さい領域で例えばスリットが0.001mm角、つまりD=0.001mmという回折格子のオーダーでZ=0.002mmとなり、D=0.01mmという大き目の粒子のオーダーでは、0.2mmとなる。
この様な領域で観察される回折は通常、フラウンホーファー回折領域のものであることが前回(本連載第27回)の議論からも分かる。
ところが、比較的大きな開口を考えると、例えばD=1の場合、z=2000mmとなる。
つまり2mである。
これはかなり長い距離であるが、D=5mmのさらに大きい開口を考えれば、限界はZ=50mというとんでもない距離になる。
大きな開口によるフラウンホーファー回折像の観察は通常の研究室では不可能であるということになる。
しかしこの困難をレンズを用いて乗り切ることが出来る。
ここでは、少し詳しくこのレンズの作用について考えてみよう。
当然、光学設計を前提にする場合には波動光学中でも重要な検討である。
光学設計ノーツ28.結像光学系によるフラウンホーファー回折像  全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

27.フレネル回折とフラウンホーファー回折 

光学設計ノーツ27.フレネル回折とフラウンホーファー回折 
今回は、回折現象を解析的に取り扱う上で基本となるフレネル回折とフラウンホーファー回折を取り上げさせていただく。
レンズ等による結像を考える際にも重要である。
1.フレネル回折式とフラウンホーファー回折式の導出 
ここでフレネル-キルヒホッフの回折積分式を用いてこれらの回折強度パターンについて検討してみよう。
光学設計ノーツ27.フレネル回折とフラウンホーファー回折  全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

『マイクロフルイディクスへの招待』

光交流会 第257回オプトフォーラム
光交流会 代表幹事 関 英夫
講 師:東京大学生産技術研究所 藤井輝夫先生
第257回オプトフォーラムは、2010年7月14日に、東京大学駒場リサーチキャンパスで行われ、講演後3つの研究室を見学することになりました。
研究室のある生産技術研究棟は、JR京都駅ビル設計者で、元東京大学生産技術研究所教授の原広司設計による斬新で都会的な表層と、その内部である研究室との対象が印象的でした。
しかし、その設備をみるにつけ、その印象は羨望へと移行し、いつしか藤井先生の研究へと向かい始めました。
私とマイクロフルイディクスとの出会いは約30年前の院生時代に遡り、ケミカルマイクロチップと分析機器との一体化により、反応と同時に分光分析が連続的に行われ、試料・試薬の極小量化、マイクロスケール効果による収率アップ、中間反応解析、反応時間の短縮などの効果により論文数は画期的な伸びを示し、更にコンピューターサイエンスとの連結により、新たな反応形式を容易にだれでも(天才でなくても)発見出来るようになる。そうなれば、化学は飛躍的発展を遂げるに違いなく、20世紀こそが正にアルケミーの時を迎え、本当のアルケミストを多数輩出する時代になると、大いに興奮した自分を思い起こしました。
その後私は別の分野へ就職し、めっきりマイクロ流体の話を聞かなくなり、ふと気づくとあれから30年が経っていました。その後どうなりましたか。藤井先生。というわけで講演は、藤井研究室設立年度1999年を境に、その前は世界のマイクロフルイディクス研究の動向を、その後は藤井研究室の動向が語られました。
結局デバイス研究は皆盛んに行いますが、制御系の研究は誰もやりたがりません。制御系は、要です。当然、大切です。でも、パットしません。ところが藤井先生は当初から制御系の研究を行い、その上、デバイス設計、デバイス作成、分析、システム化、システム集積化、更にアプリケーション開発まで、全てをこなしているのです!正に疾風怒濤の如し(トライアスロン級です)。
マイクロ流体システムは、化学だけではなく、分析、創薬、バイオ、医療、宇宙、極限環境、エネルギーなど多くの分野に応用出来、更に、新たな研究者も着々と増殖中です。21世紀こそは、マイクロフルイディクス の時代! もちろん私の期待も、シュトゥルム・ウント・ドラング!!

26.OTF計算における振動、位相とび等について考える

光学設計ノーツ26.OTF計算における振動、位相とび等について考える
今回は引き続き結像の評価の要となるOTF、MTFそしてPTFについて考える。
ここではより具体的に、OTFの計算過程において一旦0になり、またレスポンスが現われたりするMTFの振動、そして(PTFの)位相飛び、偽解像等の通常レンズ設計時にはあまり問題視されないが、しかしちょっと気になる現象について解説させて戴きたい。
1.MTF、PTF計算の復習
本連載前回において正弦波像の結像の表現について記した。
今回においては論理的に拠り所となる所であるから、要点を新たに整理し、復習すれば(導出の詳細は前回をご参照願いたい)、光学系の点像強度分布(以下PSF)をI(x)とする時、・・・・
光学設計ノーツ26.OTF計算における振動、位相とび等について考える 全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

『明かりの基準がいつの間にか60カンデラから 683ルーメン/ワットに変わった経緯』

OPEA20100616_1
光交流会 第256回オプトフォーラム
光交流会 代表幹事 関 英夫
講 師:元東京都立産業技術研究センター 笹森 宣文先生
6月のオプトフォーラムは、元東京都立産業技術研究センターの笹森宣文氏をお迎えして、「683ルーメン/ワットへの旅」と題してご講演を頂きました。“明かりを測る”ことから、ランプの効率のお話、今まで見たこともなかったような古いタイプのタングステンランプを真近に拝見することができ、最後まで興味深く拝聴することができました。
特に氏自らお持ち頂いたタングステンランプは大変な貴重品で、それぞれに趣があり、参加した会員の皆さまも興味深々でした。点灯したランプに直に手をかざし発熱量の違いを体感されるなど、デモンストレーションも面白く体験しました。
処理速度が飛躍的に速くなったコンピュータに比べると、光は進歩が遅いように思います。それは言い換えると、それだけ光計測は難しい、という証です。今回は光計測の歴史という視点から、光計測の難しさを知ることができました。笹森様、ありがとうございました。
OPEA20100616_2
担当幹事:佐藤

2010/6/2(水)~ ものつくりフェスタ2010 出展

展示予定:レンズ拡散板:LSD照明シミュレーションソフト:照明Simulator
あらゆる電子・情報通信・制御機器に使用される電子回路・実装技術や将来に渡り広く使用・普及されるラージエレクトロニクス(プリンテッドエレクトロニクス等)の設計から製造、信頼性確保、流通に至る製品展示により技術情報の提供・提案をはかり、併せて電子回路業界全体の発展に寄与する展示会です。

【日時】2010年6月2日(水)~6月4日(金)
【場所】東京ビックサイト東展示棟2~6ホール、会議棟

お問い合わせはこちら
オンライン会議も対応
03-5833-1332