光交流会 第255回オプトフォーラム
光交流会 代表幹事 関 英夫
講 師: 明治大学理工学部 准教授 三浦 登 先生
大学の経営判断の遅れが功を奏して都市型大学としての地位を確立したお話、学生の動向など最新の大学の裏話から始まった。
一昔前は電気電子、その次は情報、でも今はこれでは学生は集められないようです。今は「バイオ・農業」の時代のようです。冒頭から若さ溢れまた軽妙な語り口の明治大学理工学部准教授 三浦登先生の話に皆引き込まれていきます。
1st(1950~)世代は、分散型(粉末)ELの時代、2nd(1968~)世代は、BELL研にてZnS蛍光体を中心としてRGB 3原色の研究が盛んになり、フルカラーブラウン管テレビになりました。この研究者達は次に液晶ディスプレイやプラズマディスプレイへ研究の軸を移していくのでした。
しかしながらこの潮流に乗り遅れた研究者達は、無機EL研究を継続し、3rd(1990~)世代に無機ELの新しい技術を生み出していくのでした。輝度、信頼性は大幅に改善され、液晶ディスプレイのバックライト、携帯電話のディスプレイ、照明にと実用化されていくのでした。輝度の比較についても表記方法が色々あり、共通の尺度で比較すると無機ELが良いと力説される先生の姿に、無機EL時代の到来を予感するのでした。
担当:須田 敏史
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25.結像の評価 正弦波格子チャートとMTF
光学設計ノーツ25.結像の評価 正弦波格子チャートとMTF
今回は正弦波状の格子チャートの光学系による結像を例にとり、OTFそしてMTF、PTFの特質について解説させていただきたい。
1.正弦波格子チャートと線像強度分布の畳み込みにより像強度分布を得る。
ここで任意の周波数sを持つ、正弦波格子に着目してみると、この正弦波格子模様に直角方向にx座標を採り、この方向の座標に対する物体の1次元の強度分布を考えると、格子模様が乗る、平均的バックグラウンドの明るさをa、正弦波格子の最大振幅をmとすれば、一般的に、物体の強度分布O(x)は…
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株式会社タイコ 牛山善太
2010/4/21(水)~ レンズ設計展・製造展2010 出展
展示予定:レンズ拡散板:LSD照明シミュレーションソフト:照明Simulator
世界に冠たる日本のレンズ設計とレンズ製造技術が一堂に集まり、レンズ業界の今後の発展に資すると共に、ユーザーの方々にはレンズに関する内外の最新情報をお届けし、直接製品に触れる機会を提供する展示会です。
【日時】2010年4月21日(水)~ 4月23日(金)
【場所】パシフィコ横浜展示ホール
「光と生体」
第254回光交流会オプトフォーラム
日の雨も上がり、いくらかの行楽気分も交えつつ向かった先は東横線「日吉」駅。今回のフォーラム会場は駅前の慶應義塾大学日吉キャンパスではなくさらに歩くこと10分の矢上キャンパスです。
富田先生には講演のほかに、「光と生体」にふさわしく、そして多くの興味が持てそうな研究室を見学できるよう配慮していただきました。
また各研究室訪問には富田研の院生の方々に案内役を務めていただき、なにからなにまで面倒をおかけすることとなりました。
こうして用意された当日のメニューは、以下のとおりです。詳しいことは記載のURLにてご確認ください。
☆ 講 演: 生命情報学科教授 富田豊先生 「光と生体」
☆ 研究室訪問
1. 岡浩太郎先生 (http://www.bpni.bio.keio.ac.jp/)
(http://www.st.keio.ac.jp/learning/1001.html)
細胞を「見える化」する技術
2. 岡田英史先生 (http://www.okd.elec.keio.ac.jp)
生体医用光工学
3. 荒井恒憲先生 (http://arai.appi.keio.ac.jp/)
レーザ医学/光医療/医用工学/レーザ工学
4. 富田豊先生 (http://www.bme.bio.keio.ac.jp)
生体計測
報告:高木 貢一
24.結像の評価 MTF
光学設計ノーツ24.結像の評価 MTF
写真レンズなどの光学系の結像性能を表わす場合に、解像力とは良く用いられる言葉であり、一般的には、設計値あるいは実測値において、この解像力が高い値を示す場合ほど、そのレンズの性能は高いと考えられている。
白黒の細かい線が、一体どのくらいの細さのものまで、その光学系により再現可能かを示す指標が解像力である。
実際には1mmの中に細かい線が何本解像されているのか、ミリ10本、ミリ100本などの様に言われ、表現される。
この解像力、あるいはその表示方法は直感的に理解し易く、また測定によって実測値も簡単に得られるので、非常に広く光学系の性能を表わす仕様として用いられている。
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株式会社タイコ 牛山善太
『照明のパラダイムシフト』
第253回光交流会オプトフォーラム
『照明のパラダイムシフト』
講 師 シーシーエス株式会社 技術開発本部 増村茂樹氏
第253回のオプトフォーラムは シーシーエス株式会社 技術開発本部 増村茂樹氏に講演していただきました。
照明のパラダイムシフトと題し、マシンビジョン画像処理システムにおける照明の役割人の視覚用照明との違いなど実演実験を交えながら解説いただきました。
人が「見える」ということは、目で物体を映像としてとらえている。3次元の物体が光により明るく照らされ映像情報として心の世界(潜在意識など)により理解される。機械の場合はCCDなどで映像情報を取り込むが、物体認識させるには3次元情報のみで他の情報は使うことができない。したがい3次元情報を全て入力できても画像を理解させることは極めて困難となる。人はりんごを見て意識的にりんごと判断できるが、機械にりんごの映像からりんごと認識させるには膨大なデーターがあっても困難である。
人は物体に光が当たった時の光の変化量など相互作用で物体を認識しているマシンビジョン照明は「何を・どのように」見るか、光物性の研究と同じ考え方で、光と物体の相互作用のどの部分を特徴情報として可視光を利用し抽出するか、これがマシンビジョン照明の重要なポイントになるとのことでした。
実演では照明機材を会場に持ち込み特徴情報の抽出方法を実演していただき、マシンビジョン照明の役割を明確に実証していただきました。またJIIA日本インダストリアルアメージング協会の紹介として、レンズ、カメラ、画像処理、通信、計測解析等の産業用画像分野で規格統一など照明分野での活動をお話いただきました。増村様、ご多忙のところ貴重なお話をいただきありがとうございました。
2010/3/9(火)~ 第3回LED Next Stage 2010出展
展示予定:レンズ拡散板:LSD照明シミュレーションソフト:照明Simulator
LED照明をはじめLED素子・部品・デバイスなどを紹介するLED照明の総合展示会です。
【日時】2010年3月9日(火)~ 3月12日(金)
【場所】東京国際展示場[東京ビックサイト]東3ホール
23.フェルマーの原理から得られること 3
光学設計ノーツ23.フェルマーの原理から得られること 3
今回も、前回に引き続き“フェルマーの原理から得られること”について記させていただきたい。
ここでは前回における屈折率分布媒質内での光線追跡手法について更に考える。
式、図番等は前回から連なっている。
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株式会社タイコ 牛山善太
22.フェルマーの原理から得られること 2
光学設計ノーツ22.フェルマーの原理から得られること 2
今回は、前回に引き続き“フェルマーの原理から得られること”について前回についての補足も含めて説明させていただきたい。
式、図番等は前回から連なっている。
光学設計ノーツ22.フェルマーの原理から得られること 2 全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太
『わが社の技術・製品発表会』
第252回光交流会オプトフォーラム
『わが社の技術・製品発表会』
講 師 株式会社アタゴ 開発1部 田中政之介氏
CBCオプテックス株式会社 営業部 渡辺圭一氏
株式会社ベストメディア 商品開発部 稲畑達雄氏
今回は第22回通常総会のあとに光交流会の会員3社が約30分で自社の技術・製品の発表会を行い、その後恒例の情報交換会を行った。「わが社の技術・製品発表会」は定期的に行っているが今回はちょうど1年ぶりの開催となった。
最初に発表した株式会社アタゴ田中政之介氏は、板橋に本社をおいて国内はもちろん世界各国へと進出している自社の紹介から始まり、アナログ式・デジタル式の屈折計の原理、屈折率の特性、屈折計の利用分野等を分かりやすく丁寧に説明して頂いた。また実際に数種類の屈折計の製品を発表中に回覧して頂き、合わせてアタゴ社の製品各種を紹介して頂いた。さらにJCSS校正事業者として屈折率のトレーサビリティ体系の確立に関しての取り組みについてご紹介して頂いた。
続いてCBCオプテックス株式会社渡辺圭一氏は始めに自社紹介として、設立当初は「瓶ビールの破損防止を真空蒸着で出来ないか」ということから現在の光学薄膜事業へと発展し、現在のCBCグループに所属した経緯に至るまでを紹介して頂いた。また保有設備として蒸着装置各種、超音波洗浄機、原子間力顕微鏡等のご紹介。また主力商品の誘電体多層膜コーティング等各種製品の特徴のご説明やご紹介。さらに樹脂製品への光学コーティング等の開発案件のご紹介と多くのことを丁寧に発表して頂いた。
最後に株式会社ベストメディア稲畑達雄氏は、元カメラメーカーでカメラの設計をされていたという自己紹介の後、昨年5月より自社で発売した照明光学系シミュレーションソフトで「私の人生でもある」とおっしゃる「照明Simulator」をメインにご紹介して頂いた。従来の外国製ソフトの煩雑な入力の不満を解消すべく、取り扱いに優れしかも精度の高い純国産ソフトを目指し見事にそれを販売にまで実現し、実際にデモンストレーションを行い操作性に優れたソフトであることが聴講者一同納得出来た。
今回は、光交流会という異業種交流会ならではの各分野からのキャスティングとなり、大変有意義な発表会となった。発表会の終了後の情報交換会においても、大変盛り上がり、2時間がとても短く感じられた。
懇親会は、元ゼンザブロニカ工業の進藤忠男氏の乾杯に始まり、最後は今回のオプトフォーラムにて光交流会の幹事を退任することになった吉村泰信氏と荒川健一氏に対し長年に渡る功績を称えて会を終了した。
報告:島 正知