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12.輝度について

LED照明ノーツ12.輝度について
前回は光の明るさを表すために、測光量の単位について解説させていただいた。
その中で一番取り付きにくい輝度、と言うものを今回は取り上げ、さらに少し詳しく解説させていただきたい。
1. 輝度とは
輝度の定義とは前回述べさせていただいたように…
※※※※※※※※※※※※※※※※※※式(1)
であって、光源から出ている単位時間当たりのエネルギー、光束を、その光の束の開角を表す立体角、そして光源の面積で割った量である(この時の面積は、測定する方向からの見かけの面積でなければならないが)。
簡単に言えば、単位時間、単位面積、単立体角当たりに光源から放射されるエネルギーである。
照度と言う量は、方向に対しての感度は無く、光度と言う概念はこれとは対照的に場所に対する感度が無い。
輝度はこれらを統合する量である。
それでは、どの様な場合に必要とされる、光の量であろうか?・・・
2. 輝度測定、輝度計算の大変さ
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株式会社タイコ 牛山善太

11.照明系設計・シミュレーションソフトについて2

LED照明ノーツ11.照明系設計・シミュレーションソフトについて2
そこで用いられる明るさの単位について
前回から、照明系設計時には重要な役割を果たす照明系設計・シミュレーションソフトについて解説させていただいている。
今回はそこで、扱われる光・明るさの単位について触れさせていただく。
こうしたソフトによる計算結果は全てこれらの単位を介して表現される。
1.  放射量、視感度そして測光量
目が明るさを感じる波長域(可視域)は通常、380から780nmであるとされ、視感度を考慮した単位時間あたりに透過するエネルギー量(目が感じられるエネルギー量)、光束Lvは、変換の際の係数をKMとして、以下の如くになる。
物理的な単位時間あたりのエネルギーLeに目の感度によるウエイトV(図1)が乗ぜられ積分される形となる。
2.立体角
3. 重要な測光諸量の定義
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株式会社タイコ 牛山善太

10.照明系設計・シミュレーションソフトについて1

LED照明ノーツ10.照明系設計・シミュレーションソフトについて1
照明系設計において、シミュレーションが様々な場面で頻繁に行なわれる様になったのは、そう以前からのことではない。ちょうど、パーソナル・コンピュータのスタイルがMS-DOSからwindows3.1を基調にしたものに変化して行く時期と、あい前後して、パーソナル・コンピュータ用の様々な照明系評価設計用のソフト、あるいはモデュールが発表され始めた。
それ以来、評価機能の向上、低価格化が不断に進められ、現在では、既存の光学メーカーにおいてのみならず、なんらかの形で光を扱う、広大な産業分野の様々なメーカーにおいて、コンピュータによる照明系設計、評価は研究、実践されてきている。
LED照明系を設計する場合にも、そこにある程度以上の、高効率化、高品位化を求めると、本連載でもこれまで述べさせていただいて来た様に、照明光学系設計ソフトが必要になる。
今回からは、こうした、多様な可能性を持つ照明系評価の、従来の結像光学系評価との対比における特質、或いはソフトウエアーを有効に活用するためのポイントについて、述べさせて戴きたい。
1.照明系設計ソフトとは
2.照明系評価ソフトの分類
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9.表面のランダム面における面粗さの表現について

LED照明ノーツ9.表面のランダム面における面粗さの表現について
前回から、本連載において物質の表面荒さの表現についての解説を始めさせていただいた。
今回ではランダムな構造を持つ物質表面において、その表面荒さの表現方法について考えさせていただこう。
勿論、ランダムな荒さの形をそのまま数学的に表現することは出来ないので、統計的な数字を扱うことになる。様々な面の拡散性を扱う場合には重要な考え方となる。
   
1.ランダム面における面粗さの表現
2.サンプリングによる粗さの表現
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8.表面の粗さについての考え方

LED照明ノーツ8.表面の粗さについての考え方
今回は、本連載中のBSDFについての回でも触れた3)、光の回折・拡散・散乱(BSDFはこれらの現象を定量的に表現するためのものであるが)の原因となる物質表面の粗さについて考えてみよう。ここでは表面荒さについての最もシンプルな表現方法について解説させていただきたい。
1.正弦波状表面における散乱
2.粗さの表示
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【改訂】7.光源光度データからの照度分布の予測(20年4月)

今回はLEDから放射される光を制御して、(LEDを複数個配置したり、レンズ、ミラー、拡散シートなどの光学素子を適当な位置に付加したりして、)所望の照明光を得るための設計・評価技術の基礎となる、光源データ、照度計算の考え方について解説させていただきたい。
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6.シミュレーションにおける散乱・拡散の表現

LED照明ノーツ6.シミュレーションにおける散乱・拡散の表現
様々な様相を呈する、散乱・拡散現象を如何にコンピュータによる照明シミュレーションに用いる事ができるような形で表現できるかは重要な事柄であり、BSDFもその重要な手法の一つであった。
ここでは、さらにBSDFについて、またより直感的で簡単な散乱の表現について考えてみたい。
まずは照明系における拡散性要素の重要性についてから触れさせて頂くこととする。
1.明るさを測定する場合の拡散性の重要性
これまで、明るさを表す単位そのものについては説明をさせて頂かなかったが、
ここで、拡散性の重要性を示す上で必要な、二つの重要な単位について触れさせて頂く。
たとえば図1にある様にスクリーン上に画像が投影されているとする。
もちろん光学系による結像性能を知ることも重要であるが、照明系によるスクリーン上の明るさが均一であることはまず、重要となる。
こうした場合に、もしスクリーンによる光の拡散が位置、方向に対して均一であれば、測定されるべき測光量は照度と言うものである。
照度は披照明面に単位面積あたり、単位時間あたりに達する光のエネルギー(光束)を表す。微小面積dSに到達する光束がΦであれば…。
2.拡散シートのいくつかの効能
3.拡散面の表現について
4.参考文献
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5.基本的な反射、拡散におけるBSDFについて

LED照明ノーツ5.基本的な反射、拡散におけるBSDFについて
前回は物質表面の反射・拡散・透過特性を表す関数、BSDFの基本的な定義・性質について説明させていただいた。
理論的な様々な数式からこの関数を決定する事は勿論可能であるし、測定値からこの関数を決定していく事も可能であると言う、実に応用性に富んだ概念である。またどの様なBSDF関数が、換言すれば、拡散分布が、使用目的を達成するために、光学要素の表面に施されるのが適当か?等の解析的な考察にも役に立つ。
今回はそうした折にも有用である、完全拡散、整反射などの基本的な光学現象におけるBSDF関数について触れさせていただきたい。
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4.BSDFについて

LED照明ノーツ4.BSDFについて
 様々な照明系を設計する際には、しばしば光を適当に散らすことの出来る拡散面は重要な要素となる。
当然LEDを用いた照明系においても同様であり、詳しくは本連載において何れ触れさせていただくつもりではあるが、色むらを消したり、影を目立たなくしたり、輝度の集中を避けて品位の高い照明系を目差す場合にも必須となる。
実はこうした拡散面の性質をコンピュータ・シミュレーション的に表現する事は、とくに一般的に利用可能なコンピュータ性能がプアな時代には簡単ではなかった。
また様々な計算方法も存在した。しかし現在では確率的なモンテカルロ法により照明計算のための光線追跡を行うことも主流となり、またこの計算方法にも相性が良く、拡散面の情報は今回解説させていただくBSDF関数によるデータの蓄積、活用がやはり最も汎用性もあり、便利ではないかと言う意見が、多くの照明系評価ソフトにBSDFによる拡散面の表現機能が装備されている事からも判るとおり、説得力を持つに至った。この背景にある、これまでセンシティブ過ぎて困難であったBSDFの測定が現場レベルでも可能となって来たことの意義も大きい。
 
今回は、まず、このBSDFについての基本的な解説をさせていただきたい。
1.表面の散乱反射特性・BRDFの概念
LED照明ノーツ4.BSDFについて全文を読む
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3.散乱について考える。小さな物質に光が当たるとどうなるか3

LED照明ノーツ3.散乱について考える。小さな物質に光が当たるとどうなるか3
散乱とはある定まった方向に進行する光束が物質にあたり透過、あるいは反射されてその進行方向を細かく分岐させる現象を言う。
一般的に我々の視覚的世界に対する物質形態の認識、色の認識はこの散乱光による場合が多い。
この散乱という現象の分類について今回はまとめさせていただきたい。
1.物体が大きい場合の散乱
散乱現象は散乱される物体の大きさにより、その波長特性が異なる。
物体が大きい場合(mm オーダー)には、反射・散乱は幾何光学的に行われる。
反射・屈折の原理が支配する。
一般的な虹の解析等は比較的大きなサイズの水滴に対し、幾何光学の理論を適用して可能である。
次第に拡散物体が小さくなり、波長に近づくと回折現象の影響が大きくなり光線は物体を取り囲む様に散乱される。
後述するように波動光学的、或いは電磁光学的理論が必要となってくる…。
2.レーリー散乱
3.ミー散乱
4.その他の光散乱・ラマン散乱
LED照明ノーツ3.散乱について考える。小さな物質に光が当たるとどうなるか3 全文を読む
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