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20.レンズを使う7<レンズの収差について>

LED照明ノーツ20.レンズを使う7<レンズの収差について>
これまで、sinθをθと近似して光学系の結像について考える、近軸理論について解説させて戴いてきた。今回は、より現実に近く、この近似を行わないで、スネルの屈折則をsinθとして計算した、より現実に近い幾何光学的な光線追跡において現れる収差について触れさせて戴きたい。
1.光線追跡
主に本連載14回で触れさせて戴いた様に、屈折率の異なる境界面における屈折という現象はスネルの屈折則として定式化されている。
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株式会社タイコ 牛山善太

19.レンズを使う6<プリズムの最小振れ角について>

LED照明ノーツ19.レンズを使う6<プリズムの最小振れ角について>
これまで、お話しさせていただいてきた収差の話からは少し脱線するが、今回はプリズムによる光線の曲りについて解説させていただきたい。
プリズムと言うものが光学素子としては非常に一般的なものであるので、光学機器を使い熟すうえで、勿論有用なtopicであるが、プリズム面の連続としてレンズを考えることにより、レンズの収差発生の原因について考察する際にも非常に役に立つ知識である。
多少、導出式の部分が多くなったが、意外に単純では無いため、詳しく知りたい方もおられると思い、記した。
不必要な方は、(15)式以降の結果のみご参照ください。
1.プリズムとは
プリズム(prism)とは、光を屈折、或いは全反射させるための光学素子であり、硝子、水晶などの透明な媒質により成る、複数の平面により構成された多面体である。
像を回転させたり、あるいは光を分散させたりするために様々な形状のものが存在する。
ここでは、その屈折の性質を調べるために断面が図1にあるような、三角柱の最も基本的なプリズム形状を考える・・・。
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18.レンズを使う5<光学系の最も基本的配置、近軸計算の例>

LED照明ノーツ18.レンズを使う5<光学系の最も基本的配置、近軸計算の例>
前回は光学系の厚さを考えて、主点、主平面というものについて説明させていただいた。
今回はこれまでの理屈を用いて、実際の光学系の基本配置であるところの近軸配置を計算する手法について、例をとって解説させていただく。
1.近軸計算式の復習
今回例題で主に用いる式は、これまでに説明させていただいてきた、レンズメーカーの式、。
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52.最適化とは、ニュートン-ラフソン法の応用について

光学設計ノーツ52.最適化とは、ニュートン-ラフソン法の応用について
光学設計における最適化について前回から触れさせて戴いているが、今回は勾配法より効率の良い、ニュートン-ラフソン(Newton-Raphson)法(あるいは単にニュートン法とも呼ばれる)について解説させていただきたい。
関数化された対象を扱う場合の最適化手法としては大変重要なものであるが、この関数化の部分が、この手法をレンズ設計に持ち込むためのネックとなる。しかし、後述させていただくことになる減衰最小二乗法などの構造もそこから理解しやすくなる。
1.1次元の場合のニュートン-ラフソン法の応用
関数f(x)が、1回微分f’(x)のみならず2回微分f’’(x)が可能なものである場合、前回の勾配法よりも効率の良い最適化手法としてニュートン-ラフソン法を応用したものがある。
点x0近傍の点x0+△xでは、以下如くにのテーラー展開が可能である・・・。
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16.レンズを使う3<レンズの結像関係を表す式>

LED照明ノーツ16.レンズを使う3<レンズの結像関係を表す式>
前々回において、光線の結像がどの様に起こるのか概説させていただいて、光線が空間をいかに進むのか、屈折率の異なる媒質境界面で如何に屈折され、あるいは反射されるのかについて触れた。
そして、sinθをθと近似することにより(近軸近似)理想的な像位置が得られた。
この近軸近似の精度については前回に触れさせて戴いている。
今回はこの近軸理論より得られる成果について解説させていただきたい。
そこから、物体、像の位置、そして結像倍率まで計算することが可能となる。
1.焦点距離
これまでにお話しさせていただいた様に、ガラス、空気などが接する境界面における光線の屈折の方向はスネルの屈折則・・・。
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51.最適化とは、そして勾配法について

光学設計ノーツ51.最適化とは、そして勾配法について
光学設計における最適化とは、所謂、自動設計を指すことが多いが、前回触れさせて戴いた画像復元においても最適化の理論が適用される。
今回は、現代的な光学設計において、様々な場面で、非常に重要な役割を果たす最適化について考えさせていただきたい。
1.最適化とは
光学設計にかぎらず数学的にも用いられる最適化という言葉であるが、その意味は光学設計においてのみならず、数学的には、“与えられた制約条件のもとに、ある関数の最大値、あるいは最小値を齎す、変数の値を求めること”
を言う。
従って、光学設計において収差の表す総合関数の最小値を求めようとすることはこの意味でも正しく最適化である。
また、前回触れさせて戴いた画像処理の場合にも・・・。
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50.デジタル画像の性質について

光学設計ノーツ50.デジタル画像の性質について(ver.1.0)
 今回は、これまでとがらりとテーマを変えて(本当は繋がっていますが)、所謂デジタル画像というものの性質について考えさせていただきたい。
デジタル画像とはccdやcmos等の離散化された画素を持つ撮像素子を用いて、そこから得られる離散化された情報の塊としての画像を表すものとする。
 
1.Digital to Digitalの場合の簡単な考察
ここでは最も基本的なものとして、非常に簡単なシステムを考える。
Digital to Digitalであって、離散化された原稿、被写体を、離散化された像面に結像させる場合を考える。
原稿の画素を2個、受光面の画素も2個とミニマムの場合を想定する。
ここで、光学系により原稿の画像が結像しているとする。
その場合、レンズによって、ある任意の画素jから出てレンズを透過する1というエネルギーが、像面上のどこかの画素kにどのくらいのエネルギーとして分散して到達しているかという分布を・・・
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【改訂】15.レンズを使う2〈sinθの近似精度〉(20年4月)

前回から、照明系を形成するときに光学的には最も重要な要素と成るレンズ、或いはミラーの光学的性質、使い方についてできるだけ簡潔に説明させていただく趣旨の“分かり易い照明光学シリーズ”をスタートさせて戴いた。今回はレンズの齎す理想像点を考えるための近軸理論の背景となるsinθの近似の精度について考へたい。
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49.幾何光学照度分布計算においての留意点

光学設計ノーツ49.幾何光学照度分布計算においての留意点
前回では波面収差と光線収差の関係を表わす式を用いて、光束の集光密度を計算し、波面収差から像面上の照度分布を求めた。
任意の次数の、任意の収差の存在する場合の照度分布を得ることができ、そこで得られる数式は、スポット・ダイヤグラムの様な計算機実験的な結果からではなく、幾何光学的強度の法則に基づく解析的な照度分布を直接表わしていた。
しかし同時に、光学系が無収差でなくとも、開口上の通過座標とともに変化する収差図形の動きが折り返す際に発生する火線(caustic)等において照度が無限大に発散してしまうなど、本来起きるはずの無い幾何光学独特の不都合も観察された。
今回はこうした幾何光学理論を背景として実行される照度分布計算、そしてOTF計算などの限界などについて考えさせていただきたい。
1.照度分布図上の発散
2.幾何光学的OTF計算についての考察
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