• Home
  • 光学❝深掘り❞トピックス

48.球面収差係数による幾何光学照度分布の計算

光学設計ノーツ48.球面収差係数による幾何光学照度分布の計算
波面収差と光線収差の関係を表わす式を用いれば、光束の集光密度を計算し、波面収差から像面上の照度分布を求めることが可能であり、任意の次数の、任意の収差の存在する場合の照度分布を得ることができる。
ここで得られる数式は、スポット・ダイヤグラムの様な計算機実験的な結果からではなく、幾何光学的強度の法則に基づく解析的な照度(強度)分布を直接表わす。
今回は3次、あるいは5次の球面収差を持つ光学系を例に取り、この理論的な幾何光学的照度分布を検討することにより、これらの収差固有の強度分布パターンを、また、幾何光学理論の限界などについて考えたい。
1.3次の球面収差と像面移動が存在する場合の幾何光学的照度分布
2.照度の発散について
3.5次収差を考慮した幾何光学的照度分布
光学設計ノーツ48.球面収差係数による幾何光学照度分布の計算全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

【改訂】14.レンズを使う1<理想的な像点>(20年4月)

今回からしばらく、照明系を形成するときに光学的には最も重要な要素と成るレンズ、或いはミラーの光学的性質、使い方について、“分かり易いシリーズ”としてできるだけ簡潔に説明させていただきたい。今回はその初回として、レンズの、そもそもの結像性の訳、その性質を定量的に表現するために必要な、理想像点についての解説をさせていただく。
・・・・・・・・・
続き・本文はこちら

47.波面収差から得られる幾何光学的照度分布

光学設計ノーツ47.波面収差から得られる幾何光学的照度分布
 波面収差と光線収差の関係を表わす式を用いれば、光束の集光密度を計算し、波面収差から像面上の照度分布を求めることが可能であり、任意の次数の、任意の収差の存在する場合の照度分布を得ることができる。
ここで得られる数式は、多数の光線を追跡して得られるスポット・ダイヤグラムの様な計算機実験的な結果からではなく、幾何光学的強度の法則に基づく解析的な強度・照度分布を直接表わす。
例えばSeidelの特定の3次、あるいは5次の収差を持つ光学系における理論的な幾何光学的照度分布を検討することにより(全ての幾何光学的収差が混在してしまうスポット・ダイヤグラムによる評価とは異なり、注目する収差のみの純粋な影響を取り出すことが出来る)、これらの収差固有の照度分布パターンを、また、幾何光学理論の限界などについて考察することも可能である。
幾何光学においては、波面収差などの収差関数から像面上の幾何光学的な照度分布を求め得る、後述させて頂く式は非常に重要な意味を持つ。
1.幾何光学的照度分布
2.参考文献
光学設計ノーツ47.波面収差から得られる幾何光学的照度分布全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

13.「明るい」ということについて

LED照明ノーツ13.「明るい」ということについて
前回から、照明系を形成するときに光学的には最も重要な要素と成るレンズ、或いはミラーの光学的性質、使い方についてできるだけ簡潔に説明させていただく”趣旨の分かり易い照明光学シリーズ”をスタートさせて戴いた。
今回はレンズの齎す理想像点を考えるための近軸理論の背景となるsinθの近似の精度について考えたい。
LED照明ノーツ13.「明るい」ということについて全文を読む。
株式会社タイコ 牛山善太

12.輝度について

LED照明ノーツ12.輝度について
前回は光の明るさを表すために、測光量の単位について解説させていただいた。
その中で一番取り付きにくい輝度、と言うものを今回は取り上げ、さらに少し詳しく解説させていただきたい。
1. 輝度とは
輝度の定義とは前回述べさせていただいたように…
※※※※※※※※※※※※※※※※※※式(1)
であって、光源から出ている単位時間当たりのエネルギー、光束を、その光の束の開角を表す立体角、そして光源の面積で割った量である(この時の面積は、測定する方向からの見かけの面積でなければならないが)。
簡単に言えば、単位時間、単位面積、単立体角当たりに光源から放射されるエネルギーである。
照度と言う量は、方向に対しての感度は無く、光度と言う概念はこれとは対照的に場所に対する感度が無い。
輝度はこれらを統合する量である。
それでは、どの様な場合に必要とされる、光の量であろうか?・・・
2. 輝度測定、輝度計算の大変さ
LED照明ノーツ12.輝度について全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

46.収差展開式における収差の分類

光学設計ノーツ46.収差展開式における収差の分類
今回は、収差の多項展開式に現われる収差項(前回では現れなかった)の内容について検討し、光学系結像に存在する収差と言う混乱したものを出来るだけ整理して考えてみよう。
以下では前回の収差展開式が前提となっているので、ご参照願いたい。
1.収差の展開式
像面上の理想像点からのズレ、収差はy、z方向それぞれに、瞳座標、物体座標のべき級数展開関数として以下の如くに表現できる…。
2. ザイデルの5つの3次収差
2.1球面収差
2.3非点収差と像面湾曲収差
2.4歪曲収差
光学設計ノーツ46.収差展開式における収差の分類全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

45.波面収差の展開式(aver.1.0)

光学設計ノーツ45.波面収差の展開式(aver.1.0)
今回は、光学系の結像特性を考えるにあたり、測定値、或いは光線追跡の結果、計算値として得られる波面収差が、どのような収差的要素から構成されているかを解説させていただきたい。
混沌とした収差と言うものを、整理・分類して理解する、そして除去するためにも重要な光学設計理論の部分である。
内容としては本連載15回”波面収差と光線収差”に直ちに続くものであり、ご参照願いたい。
1.回転対称な光学系における波面収差の展開式
本連載15回においては、波面収差Wは実際には、物体面上のx,y座標、射出瞳
面上のu’, υ’座標の4つの変数により定まると考えて来た。さて、ここで、図1にある様に上記平面に極座標系を導入して…
2.収差項の検討
2.1参照球面半径のとり方に依存する波面収差項
2.2焦点ずれの収差項
2.3実際の収差を現す3次収差項
光学設計ノーツ45.波面収差の展開式全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

11.照明系設計・シミュレーションソフトについて2

LED照明ノーツ11.照明系設計・シミュレーションソフトについて2
そこで用いられる明るさの単位について
前回から、照明系設計時には重要な役割を果たす照明系設計・シミュレーションソフトについて解説させていただいている。
今回はそこで、扱われる光・明るさの単位について触れさせていただく。
こうしたソフトによる計算結果は全てこれらの単位を介して表現される。
1.  放射量、視感度そして測光量
目が明るさを感じる波長域(可視域)は通常、380から780nmであるとされ、視感度を考慮した単位時間あたりに透過するエネルギー量(目が感じられるエネルギー量)、光束Lvは、変換の際の係数をKMとして、以下の如くになる。
物理的な単位時間あたりのエネルギーLeに目の感度によるウエイトV(図1)が乗ぜられ積分される形となる。
2.立体角
3. 重要な測光諸量の定義
LED照明ノーツ11.照明系設計・シミュレーションソフトについて2全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

10.照明系設計・シミュレーションソフトについて1

LED照明ノーツ10.照明系設計・シミュレーションソフトについて1
照明系設計において、シミュレーションが様々な場面で頻繁に行なわれる様になったのは、そう以前からのことではない。ちょうど、パーソナル・コンピュータのスタイルがMS-DOSからwindows3.1を基調にしたものに変化して行く時期と、あい前後して、パーソナル・コンピュータ用の様々な照明系評価設計用のソフト、あるいはモデュールが発表され始めた。
それ以来、評価機能の向上、低価格化が不断に進められ、現在では、既存の光学メーカーにおいてのみならず、なんらかの形で光を扱う、広大な産業分野の様々なメーカーにおいて、コンピュータによる照明系設計、評価は研究、実践されてきている。
LED照明系を設計する場合にも、そこにある程度以上の、高効率化、高品位化を求めると、本連載でもこれまで述べさせていただいて来た様に、照明光学系設計ソフトが必要になる。
今回からは、こうした、多様な可能性を持つ照明系評価の、従来の結像光学系評価との対比における特質、或いはソフトウエアーを有効に活用するためのポイントについて、述べさせて戴きたい。
1.照明系設計ソフトとは
2.照明系評価ソフトの分類
LED照明ノーツ10.照明系設計・シミュレーションソフトについて1全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

9.表面のランダム面における面粗さの表現について

LED照明ノーツ9.表面のランダム面における面粗さの表現について
前回から、本連載において物質の表面荒さの表現についての解説を始めさせていただいた。
今回ではランダムな構造を持つ物質表面において、その表面荒さの表現方法について考えさせていただこう。
勿論、ランダムな荒さの形をそのまま数学的に表現することは出来ないので、統計的な数字を扱うことになる。様々な面の拡散性を扱う場合には重要な考え方となる。
   
1.ランダム面における面粗さの表現
2.サンプリングによる粗さの表現
LED照明ノーツ9.表面のランダム面における面粗さの表現につて全文を読む
株式会社タイコ 牛山善太

お問い合わせはこちら
オンライン会議も対応
03-5833-1332