ここで、図 1(a)から明らかな様に、sは積分中にそう大きく値を変えずに、exp
の項に含まれない場合には特にその変化が大きな影響を与えない。従って、zと
置き換えて積分の外に出せば、
00
00
22
00 2
exp,, dydx
z
yyxx
ik
z
yx
ikikzyxg
z
i
yxU
従って、
00
00
00
22
exp,
2
exp, dydx
z
yyxx
ikyxg
z
yx
zik
z
i
yxU
(6)
と表わされる。これが軸上結像を扱う上での一般的な結像式となる。
ここで、この式を軸外結像に対応させることを考えよう。図 1(b)にある様に
軸外結像を想定して、射出瞳中心から強度分布中心までの距離
R、
coszR
(7)
を導入して表記すれば、射出瞳における理想波面はその中心が軸外の理想結像点
であるから、
z
を
R
に置き換えれば、上で扱った軸上結像の場合と、角度δ傾
いた座標系においてまったく同様なパターンが成立するのは明らかである。従っ
て、
00
00
00
22
exp,
2
exp, dydx
R
yyxx
ikyxg
R
yx
Rik
R
i
yxU
(8)
と出来る。
ただしこの様に取り扱う場合には像面座標系は主光線に直交したものとな
ることに注意が必要である。y座標については主光線を新たなz軸とした、像面
平上における主光線到達点を局所座標系の原点とする座標上で考えねばならな
いし、さらに、本来の像面上で考えれば、本来の像平面からδ傾いた平面上での
回折像を考えることになり、例えば無収差の場合には、フラウンホーファー回折
像がメリディオナル方向に 1/cosδを乗じた程度に引き伸ばされることになる。
瞳座標も座標系が変わっている訳だが、瞳上の座標とその場所の複素振幅が指定
出来、
z
0座標は回折積分式には直接に含まれず P(x,y)における影響が瞳全域
にわたって積分されるのであるから、積分機能自体に支障がなければ、どちらの
座標系で考えても問題は無い。