であり、
)( 00 fH
H
である((9)式参照)。(11)式を解くためには、右辺における逆行列計算が必要
になるが、
0
fxH
Δ
0 (14)
として、連立方程式を解くと考えても良い。
ニュートン-ラフソン法は収束も非常に早く、原理的にも理解しやすく有用
な手法であるが、エンジニアリング的な分野では、繰り返し実行されなければな
らない、ヘッセ行列の計算、つまり 2 次微分の計算に困難が発生する。この困難
を克服するために、ヘッセ行列の代わりの 2 次微分を必要としない適当な行列 B
を用いて、(14)式を
0
fxB
Δ
0 (15)
として、解を得ようというのが、準ニュートン法である。ここで、表記を、繰り
返し計算の k 回目の値と、k+1 回目の値というように、繰り返し回数を用いたも
のに切り替えて、
kkk xxx
11
Δ (16)
kkk ffy
1 (17)
とした時、代替え、近似行列 Bは、
1
11
1
1
)(
)(
)(x
k
T
k
T
kk
kk
T
k
k
T
kkk
kk Δxy
yy
ΔxBΔx
BΔxΔB
BB (18)
として得られる(DFP(Davidson-Fletcher-Powell)法)。右肩の T は転置ベクト
ルを表す。また、これとは別に、
k
T
k
T
kkkk
T
kk
k
T
k
T
kk
k
T
k
kk
T
k
kk yΔx
yΔxBBΔxy
Δxy
yy
yΔx
ΔxBΔx
BB )(
)()(
)(
)(1
1
1
1
1
11
1
(19)
とする手法もある(BFGS (Broyden-Fletcher-Goldfarb-Shanno)法)。