ここで、実際の方向余弦のように1>α2+β2であれば、(13)式の如くに関数g()を
決めたので光波は
z
=0 から
z
>0に向かうと考へられて、根号は+が選択され、以下の様に
出来る。
22
1
2
exp0;,;,
i
zAzA -(14)
上式における
z
を含む項は位相変化を表わし、0から
z
までの平面波の伝播を表現してい
る(位相の変化しか起こらないので)。従って、
z
=0 面上における振幅分布
u
(
x,y,
0)が与えら
れれば、(4)式から、
z
=0 における要素平面波の進行方向に依存する振幅分布
0;,
A
が得られる。そして、その分布から(14)式により、所望の伝播距離
z
離れた平面にお
ける
zA ;,
が得られ、(8)式から
u
(
x,y,z
)が得られることになる。また、ここから新
たな、同様の計算をスタートすることが出来る。
3. 参考文献
1) M.Born & E.Wolf :Principles of Optics,7th edition(Pergamon Press,
Oxford,1993)/草川徹訳:光学の原理(東海大学出版会,2005)
2) ヤリーブ:光エレクトロニクス基礎編(多田邦夫、神谷武志監訳)
(丸善、東京、2002)
3) J.W.Goodman:Introduction to Fourier Optics 2nd.edi.
(McGraw-Hill,NewYork,1996)
4) 牛山善太:波動光学エンジニアリングの基礎(オプトロニクス社、東京、2005)