これに比し、光源を人間が見上げる場合、どうしても目に入ってしまう部分もあ
るので、どの様に光源が見えるか、つまり眩しいかどうかの評価には輝度を用い
なければならない。これは角度成分だけを表す光度では駄目である。それは、同
じ明るさが机上で保たれていても、狭い光原領域から放射している場合と、広い
領域から放射している場合では、当然単位面積当たりから放射するエネルギーは
前者の方が高くなり、人間は眩しく感じる(図3)。つまりどこから見ると、光源
がどのように光るかを表す輝度の評価が必要になる。
2. 輝度測定、輝度計算の大変さ
図 1 の二つのケースにおいても結局は双方、輝度を計算してしまっても、
迷いがなく良いのであるが、実際にはそう簡単な問題ではない。輝度には照度に
比べ角度と言う次元が加わっているので、2 次元で指定される位置それぞれに、
2次元で広がる角度世界が乗り、照度の2乗の数の測定変数が必要となる。つま
り輝度は data の数が2乗になる。したがって、現状では、計算することも、測
定することも、手抜きをしなければ相当手間のかかることになる。また、data
数も多すぎて見通しも悪い。したがって、出来るだけ手間のかからない、見通し
の良い単位で照明系を評価することが重要となる。
輝度測定の原理を図4に示す。輝度を測りたい光源(被検査)部分の写真
をとると言う簡単な構造である。物体までの距離 L と、レンズの口径 D は分かっ
ているので立体角Ωは、