LED 照明ノーツ 40 ver.1.1
レンズ、ミラーなどの曲面の表示方法 1
<回転対称 2次曲面>
ここでは、レンズ、或いはミラー等における、光軸に対して回転対称性のある曲面(最も
一般的なのが球面)の光学設計や、製造に際しての汎用的な表示方法について解説させてい
ただく。レンズなどをコンピュータ上で、そして図面上で表現する場合には重要な内容であ
る。
. 回転対称2次曲面
光軸を
軸として、原点に接し、光軸を回転対称軸とした回転対称 2 次曲面を、
曲率半径
r
を用いて、
1
と表わせば、=1 の時は(1)式は、
2
となり、球を表わす。(1a)
2
22
2
rzyr
x

222
2rzyrx
1a 球面の表示
また、(1)式を変形して、
3
とすれば、明らかに、>0 のとき3式は楕円面を(図―1b)<0 のとき双曲
面を表わすことが理解できる。
1 楕円面
1
2
2
2
2
2
2
r
z
r
y
r
r
x
また(1)式を計算して、
4
とすれば、=0 のとき、
5
となり、(4)式は方物面を表わす。(図1c)
1 放物面
1)、3)、4におけは円錐係数conic termと呼ばれ、整理す
れば4式は、それぞれのの値の範囲に対し次の様な回転 2次曲面を表わす。
<0
=0
1>>0 楕円面(長軸が光軸と一致)
=1
>1円面(長軸が光軸と垂直)
02
22
2
r
zy
xx
r
22
2
1zy
r
x
4)式
について解くと、面頂点を座標系の原点として考えれば、 2
在る様に、実際の光学系において必要とされるのは二つの根の内、絶対値の小
さい方であるのは明らかなので
2 2つの
の解
6
また、
として、
7
2
22
11 r
zyr
x
2
22
2
22
2
22
11
11
11
r
zy
r
zy
r
zyr
x
2
22
22
11 r
zy
r
zy
x
6)、(7)式は、面頂点を原点とした座標系において、光軸からの距離、
8
において曲面表面上に存在する点の原点からのずれ量の光軸方向成分を表わし
ている。(3)
3 曲面形状の表示
22 zyH
2. 参考文献
1) 松居吉哉:レンズ設計法(共立出版、東京、1972
2) 草川 徹:レンズ光学(東海大学出版、東京、1988