図1 レンズ、ミラー面を表現する座標系
x
軸(光軸)についての回転対称な光学系の光軸を含む断面図。
z
軸は
x,y
軸
に直交している
(40-7)式におけるεは円錐係数(conic term)と呼ばれ、内容については
前回、前々回ですでに触れた。これらの式が回転対称高次非球面を表現する場
合の基本部となり、円錐曲面式とも呼ばれる1)。この式に、より高次の図 1に
おける
x
の量のズレ量を加えて、より複雑な形状を表すことになる。(40-8)
式を考慮した表現をして、一般的には以下の如くに表される1)。
x =
+++++ (1)
Aで表される各高次非球面係数により具体的な面形状が表現されて行くわけで
あるが、勿論、Aが全て 0の場合には、(40-7)式の円錐曲面となる。どんど
ん高次の項を付加していくことが可能である。(1)式は(40-8)式の通り
y、zのプラスマイナスの符号の違いに影響されないので
x
軸について回転対称
である。
ここで、実際に(1)式を用いて、実際の面形状を計算してみよう。まず、基
準としてε=1の球面の場合を計算してみると、前回図 2と同じ条件で以下の
通りである。